ドラマ

今の時代を生き抜くには「寛容さ」が必要?

同じく野木亜紀子さんが脚本を手がけた『アンナチュラル』のときと同様、黒と思っていたものがそうでなかったり、白と思っていたものが黒だったり、決してミステリーのように謎解きをするのを目的にするのではなく、自分が持ってる固定概念とか先入観とか、それを外したときに見えてくるものを描いていくのが爽快でした。 ちなみに、最初は新聞記者上がりの主人公・東雲の熱血漢な感じがちょっと鼻についたんだけど、二転三転していく物語の真相を追うごとに共感度もアップ。 そして、観ていて思ったのは、ただ誰かに振り向いてほしい、認めてほしい、理解してほしい……というほんのちょっとの欲や、どこに投げかけたらいいのかわからないちょっとした不満や怒りがきっかけで、負の連鎖が起こり、それがとんでもないところまで発展することもあるんだなということ。 ドラマの副題に「あるいはどこか遠くの戦争の話」と書かれていて、「この意味はなんだろう」と最初思っていたけれど、クライマックスにあった人々の暴動シーンを見て、その“負の連鎖”が究極までいくと、人々の争いにまで発展するんだな……と思ったと同時に、副題の意味も合点がいった。 「どこか遠く」と言っているけれど、もしかしたら「意外と近い」になるかもしれない未来を思うと恐怖を感じざるを得ない。 とはいえ、ドラマはもっと爽やかに幕を閉じていたのが印象的でした。 最後、屋外で食べていたせいで猿渡のカップうどんに虫が入ってしまうのだけど、「ま、死なないか」と気にせず食べるシーン。 もしかしたら、落ち着いて(これは劇中でも言っていたよね)、「あっ」って思っても気にしない……そういう寛容さが今の時代を生き抜くには必要な力なのかなと思えた。 かなり満足度が高かったドラマだったけど、あえてリクエストするならば、もう少し北川景子様のテコンドーシーンが見たかった。 ドラマのテーマが「フェイクニュース」に絞られすぎているけれど、もし続編あるなら、そこんところぜひ。]]>