『生田家の朝』が始まる前に、バカリズム脚本の作品をみようと、途中までしかみてなかった『架空OL日記』を全話視聴。
途中までみていたという去年の今頃は、1話1話みるのに時間があいてしまっていたし、1話完結型のドラマとしても成り立っていたので気がつかなかったけど、あまり時間をあけずに全話みると、伏線要素が散りばめられていることがわかる。
例えば、
1話では、銀行の支店で働く私(バカリズム)とまきちゃん(夏帆)、さえちゃん(佐藤玲)が、仕事帰りに寄ったカフェで副支店長の愚痴を言いまくるシーンがある。
8話でも同じ3人、同じカフェで副支店長の愚痴を言うシーンが。そして、「このカフェにいると副支店長の愚痴が出ることが多い。条件反射かもしれない」といったセリフまであり、1話のシーンを伏線のように使っている。
2話では、コンタクトにかえたと自慢してきた副支店長のことをひとしきりみんなで愚痴る。
「私」が「副支店長がコンタクト落とした時にはニヤニヤしそう」と心の中でつぶやいていたら、9話でまんまと副支店長がコンタクトを落とす。
しかもそれをうっかり小峰様(臼田あさ美)が踏みつけてしまい、更衣室で女子たちが盛り上がる。
3話では、酒木さん(山田真歩)が「マツキヨ」を「マツモトキヨシ」と正式名称で言うシーンが。
そして同じように9話でも、「三茶」と言わず、「三軒茶屋」と言ってしまい、「マツモトキヨシのときと同じく……」といったナレーションが入る。
4話では、酒木さんが「ナースサンダルでなくきちんとパンプスをはくこと」という注意書きを出したのに、8話で、酒木さん自身もなかなかパンプスにせずナースサンダルを愛用していることが発覚。
1話完結のように見せかけて、実は繋がっている。
連続ドラマだから当たり前といえば当たり前かもしれないが、これが女子同士で話していた「あのときの雑談」の後日談が突然、今日披露されるときの小気味よさを感じられる伏線になってるのが、このドラマの魅力だと思う。
ちなみに、ここまでなんの違和感もなく升野さんが女子として馴染んでいたのに、最後突然、今までのことがすべて妄想だったと思わせるようなシーンも、自然に描かれていて好き。
『生田家の朝』は家族の話だからどうなるか未知数だけど、『架空OL日記』と照らし合わせると、一昨日のちらっと出てきた話題が突然今日メインのテーマとして出てくるような伏線的なシーンもあるかも?しれないよね。
ちなみに『架空OL日記』は原作もドラマに劣らずおもしろいのでぜひ。