『初めて恋をした日に読む話』7話。
理数が弱い順子(深田恭子)が東大受験のことを考えて勧めた東大受験専門の塾「花恵会」に、理数系科目だけ通う事になった由利(横浜流星)。
そこで登場したのが花恵会の一番人気で東大合格率も高い塾講師の百田(高梨臨)。
しかも美人・27歳・UCL卒とどれを取っても順子よりハイスペック。
そして由利に会うなり、塾内案内のときに腕を引っ張ったり、授業後のサポートが手厚かったり、他の生徒からの質問を無視して由利のところへ教えに行くし、明らかにえこひいきが激しい。というか狙ってる。
なんでそんなことするんだろうと思っていたら、実は彼女がみんなに隠していた秘密に原因があった。
彼女の正体は順子の高校の同級生・牧瀬。年齢もウソ、UCLという経歴もウソ。おまけにバツ2。
高校時代、雅志(永山絢斗)に告白するも「話したことない」と一蹴され、しかもその雅志はガリ勉・優等生・誰とも交わらない順子にばかりちょっかいを出していたことに嫉妬していたから。
おまけに、その振られた後、順子は教科書を破かれたり、カバンをプールに投げ捨てられたり、いじめられていた事件が。
雅志が牧瀬に問い詰めるも、雅志に振られたのがかわいそうで、友達が自分の代わりにやってくれたとのこと(これもウソっぽいが……)。
それを順子がうっかり聞いてしまうも、
「あなたたちに嫌われて私が傷つくと思った?上等だよ。こっちだって嫌いだよ!」
と啖呵を切る順子。
ひがまれることなんてどうってことない。とにかく勉強の邪魔をしなければいいと言い放つ。
そこまでカッコよく突き放されて敗北感を味わった牧瀬。
だから、順子に気がある男(由利)を自分に振り向かせて当時のリベンジをしたかったのでしょう。
でも、それさえも玉砕。
というのも由利の順子への想いは、そんな牧瀬の小手先の色仕掛けでは揺らがなかったから。
塾で教え子にやたらと優しく誰にでも愛想を振りまく牧瀬を見て、どうしてそんなことができるのかと問う由利。
それに牧瀬は、勝ち癖をつけるためと答える。
そして、牧瀬がやってることは「計算」なんだと言う由利は、それに加えて「先生は負けたことがないんですか」と問う。
「ない」と答える牧瀬。
でも由利は、順子は負けたことがあるから「強い」と言い、そして計算できないところもまた彼女の強さを引き出している、「だから順子が好きなんだ」とでも言いたげにして牧瀬のところから去っていく。
今まで、なんで由利は順子のことが好きなんだろうって、わかるようなわからないような……と思っていたんだけど、この順子の「強さ」が好きだったのね。
美和(安達祐実)が「中学のときの順子はカッコよかった」とか、雅志が順子に恋したときも、何を言われようが自分の道を極めようとしている順子がカッコよかったとか。
とにかく「強い」順子にみんな惹かれていたわけで。
今はふにゃふにゃなことが多くてたまにしかその「強さ」を出してくれないのに、それを17、18歳くらいの年齢で見抜いてるゆりゆりってすごい。
こういう女性の強さに惹かれるのって、ある程度年齢を重ねないとわからないと思うのに。
そういう意味で、由利は男として出来上がってるな、と感じる。
けれど、順子じゃないけど、年齢がなぁ……。だから個人的にはゆりゆりルートよりも山下ルートを応援しちゃうんだよな(雅志ごめん)。