『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』9話。
何か真相がわかるのかと思いきや、ぶっちゃけ何もわからなかった。
今回は、柊(菅田将暉)の三回忌に3年A組のみんなが集合して、逢沢(萩原利久)が撮っていた澪奈(上白石萌歌)のドキュメンタリーを観ているうちに、いつの間にか回想する形で前回の続きがはじまる……といったストーリー展開。
しかも、柊と裏で手を組んでいた相良文香(土村芳)の父・孝彦(矢島健一)に「澪奈の自殺現場に柊がいた」ように見える動画をネットに流してもらうことで、柊の思惑通り、世間一般には柊自身が悪人に見えるように仕掛けるし。
そこまでして何がしたいのか、そして澪奈を殺した犯人は誰なのか、生徒の前でその真相を柊は語るけど、肝心なところで音声が消える演出が入り、それは最終回に持ち越し。
そして、最後の最後で、さくら(永野芽郁)が「私が澪奈を殺したの」と言い出すし。
「さくらは犯人ではなかったということで結論付けられた1話は一体なんだったんだ!」と突っ込んだ人は私だけじゃないはず。
話がふりだしに戻っているので、1話を見返してみたけれど、やっぱりさくらは犯人ではない気がする。
というのも1話で、柊が澪奈の自殺の話を持ち出したときに、「ドーピングしたんだから仕方がない」とか、澪奈が亡くなっているのにクラスメイトたちはひどい言葉ばかり投げかけていて、それに対して、さくらがキレて、澪奈の悪口を言った生徒に飛び蹴りをくらわせていたから。
だから、さくらが澪奈を殺す理由はないはず。
「殺した」といったのは「見殺しにした」の意味で、死ぬ間際の彼女を救えなかったとか、澪奈の強がった態度を、自分と澪奈の間に友情がなかったと勘違いして、ひどい言葉を投げかけたとか、そういうことがあったあとに亡くなったから、自分のせいだと責任を感じて言ったことなのではないかなと思った。
それに、柊が逢沢にこの人質計画への協力を持ちかけたとき「茅野を救いたい」と言っていたシーンがあったし、そもそも柊自身が1話で「茅野が犯人じゃない」と否定していた。
だからそういう視点で見ると、澪奈の死を自分のせいだと感じているさくらからその思い込みを取り除くことも、今回柊がこの事件を起こした目的のひとつのように見えてくる。
だとしたら、「こんな事件を起こしているのはもっと根深い真相がある」と柊が言う一番の真相とは一体何なのか。
てっきり、澪奈を殺した具体的な人物が他にいるのではないかと思いこんでいたけど、もしかしたら、具体的に誰というのではなく、人が第三者の言葉に踊らされて特定の人物をいじめたり、炎上騒動になったり……そういう現象に一石を投じたいということが一番の真相なのでは?
と思ったのだけど、どうなんだろう。
だとしたら、こんな大騒動に仕立て上げるやり方しか本当になかったのかな?とちょっと疑問を感じてしまうのだけど。
だから、スッキリして心にズシンと響く結末を期待しているけど、うーん、どうなるんだろう。
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※本ページの情報は2019年10月時点のものです。最新の配信状況はhuluサイトにてご確認ください。