先週でついに金栗四三(中村勘九郎)編が終わり、田畑政治(阿部サダヲ)編に突入した『いだてん』25話。
金栗四三編は関東大震災が起きて、ずっと四三を見守ってきたシマちゃん(杉咲花)が行方不明のまま幕を閉じたものだから、ちょっとしんみりしていたのに、打って変わって田畑政治編はわーわー騒いでいる感じ。
田畑政治は孝蔵(森山未來)のストーリー中に、「浜松のまーちゃん」としてちょいちょい登場してきたけど、25話では東大を卒業して朝日新聞の入社試験からスタート。
政治部志望なのに、水泳の話ばっかりせわしなく話して、「顔がいい」というちょっとよくわからない理由で合格。
自社の新聞記事で陸上びいきで水泳の記事は小さいと、運動部に怒鳴り乗り込むし、水泳のことばっかり夢中になりすぎて、「水泳は独自の協会を作る!」と啖呵切って体協から抜けちゃうし。
とにかくお騒がせ。しかも、口が悪い。
体協から抜ける!と言い出したときも、嘉納治五郎(役所広司)が目の前にいるのに本人だと知らず、「あいつは体協を辞めたほうがいい!」なんて騒ぎ立てるし(当然、嘉納先生に背負投を決められる)、孝蔵が出ていた寄席にたままた居合わせたときに、浜松にいたどうしようもない(まーちゃん曰く)落語家だと思い出して、これまたピーチクパーチク言い出すし……。
とにかく、とにかく、うるさい。
でも、上司(リリー・フランキー)から紹介されたバーのママ(薬師丸ひろ子)から「寿命は30歳」と言われ、後悔なきよう生きたいと思ったからなのか、オリンピックへ水泳選手を派遣するための資金をずうずうしくも高橋是清(萩原健一)にせびって、大金をもらってしまう……。
冒頭から中盤まではもう、まーちゃんが目まぐるしいし、このドラマを見続けているこちとらすでに陸上びいきだったから、「水泳、水泳ばっかり言って、四三のことバカにしやがって!」って彼の暴言にイラッとしたんだけど、資金調達に成功して、なぜか余ったお金を体協に(ドヤ顔しながら)持ってくるまーちゃんを見ると、憎めなくなってくる。
次回はアムステルダムオリンピックのお話。ドラマスタートしてから4度目のオリンピック。
四三はひたすらクソ真面目(それゆえギャグっぽかったけど)な描写しかなかったけど、うるせーまーちゃんが主人公になるとオリンピックはどう描かれるのか?
ちなみに今回、まーちゃんと一緒に競泳を支える松澤一鶴として皆川猿時さんが登場したのだけど、どうも、
「プール」+「皆川猿時」=『あまちゃん』の磯野先生
という式が浮かんでしまって……。
わざとどっかで「あまのー」とか叫んでほしい。
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