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今と昔のドラマがわかるドラマ好きのためのレビューブログ

カメラを止めないワンカットなのはすごいけど、話もショートカットしてほしかった三谷幸喜のドラマ『short cut』

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WOWOWでやっていたという三谷幸喜脚本・監督のドラマ『short cut』を視聴。

 

前の記事はこちら

 

簡単なあらすじ

仲の冷え切った妻(鈴木京香)と夫(中井貴一)。その夫妻が妻の祖父の葬儀のため、田舎にやってきたその帰り道。

車で帰るつもりがエンストしてしまったため、妻が「こっちのほうが近道だから」と山へ2人で入って行ったおかげで、キャリアウーマンの妻とエリートサラリーマンの夫の意外な一面が見えてきて、10年の夫婦生活の間、いかにお互いを見てこなかったのか思い知らされる物語。

 

長回しゆえのダルさも……

最初から最後まで、カメラを止めずにワンカットで進むのが特徴のこのドラマ。

 

余計なものが映らず、スムーズに話が進むので「本当にワンカットで撮ったのすごい!」と思う。しかも、それが約2時間!「これってNGなんじゃ……」と思えるような危ないシーンもないので、とにかくその点はただただ脱帽。

 

だけど、肝心のストーリーは、正直ダルく感じてしまった。

 

キャリアウーマンで、東京では外車を乗り回すシティガールの妻が突然サバイバル能力を発揮して、根っからの都会っ子の夫が、森とか大地とか川とかよく触れたことなくて潔癖な一面を見せたかと思いきや、突然虫博士になってみたり……というシャレが全然笑えず。

途中、妻の同級生・イワオくん(梶原善)が出てきたおかげで、話にメリハリがついたけど、森でのアドベンチャーのほうに目が行ってしまって夫婦のおもしろそうな掛け合いが、ツボに刺さらなかった。

 

冷めた夫婦ならではの空気感と、お互いの意外な気付きを描いているのはおもしろい

でも、冷めた夫婦ならではのお互いツンケンしている感じとか、早く東京に帰りたい夫と道に迷って内心焦っている妻の余裕がない状況だからこそ出てくる思わぬ本音とか、キャリアウーマン、エリートサラリーマンの2人なら行くことがない森の中というシチュエーション、そこで起こる予想外の出来事のおかげで10年も夫婦やってたのに、ようやくお互いのことを知り始めるとか……。

 

そういう、今まで気づかなかったことにハッとさせられるところをさり気なく描いているのはおもしろかった。

 

でも、ちょーーーっと2時間は長かったのよね。せめて、90分いや60分でも十分、この夫婦の空気感と気付きは描けたと思う。

 

もうひとつ三谷幸喜脚本、監督が手掛けたワンカットドラマ『大空港2013』っていうのがあるんだけど、こちらに期待。