ドラマ

ペロッとサクッと仲良くなれる女たち-『獣になれない私たち』

あんなに反目し合っていたはずの晶(新垣結衣)と朱里(黒木華)が、先週、京谷(田中圭)に仕掛けたドッキリ(晶の職場へ来た京谷に朱里も働いていることを見せつけ、驚いた京谷を見て2人で笑うシーン)のおかげでいつの間にか仲良くなってる。 そして今週、京谷が出て行ったマンションに住み続ける朱里のもとへ、京谷の母・千春(田中美佐子)が突然来訪。 朱里が暮らしていたことがバレてしまう。 しかもこっそり、朱里は晶の家へ逃げたはずなのに千春が晶の家を訪ねてきてしまい……。 普通のドラマだったら、関係がこじれて、千春と朱里がいがみ合う、とか、それをかくまってた晶が千春から説教されるとかあると思うんだけど、事情をきっちり話して理解できた途端、「5tap」で仲良く酒盛りしはじめる3人。 思えば、 晶がいながら朱里を自分のマンションで暮らすことを許したのは京谷だし、 朱里は一見自分勝手に見えるけど、ただ仕事、人間関係の形成が不得意なだけだし、 千春は夫が倒れたときに余裕がなかったせいで京谷に紹介された朱里が受け入れられなかっただけだし、 誰かに悪意があるわけではないからいがみ合う理由がない。 ただただ、いろんな事情が重なって関係性の糸がもつれただけ。 だから、3人で認識を擦り合わせることで、良好な関係になったんだと思う。 その「仲直り」を女子は意図せずやってのけるときがある気がする。 劇中でも京谷が理解できないと言っていたけど、もしかしたら男の人にはわからない感覚なのかも。 その、人によってはわかりにくい偶発的で説明しにくい感覚的な描写を脚本家の野木亜紀子さんはペロッとサクッと表現できるのがすごい。 同じような例で言うと、同じく野木さん脚本の『アンナチュラル』でミコト(石原さとみ)と東海林(市川実日子)がケンカした回があったと思うのだけど、 (確かコレ↓) このときも白々しく仲直りしたわけではなく、ナチュラルに元の関係に戻していたと思う。 ドラマの中の「仲直り」って仲良くならないにしても、仲良くなるにしても白々しくなりがちだから案外難しい表現だと思うんだけど、こういう、リアリティある関係性を描いているドラマがもっと増えるといいよね。

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