『獣になれない私たち』がついに最終回を迎えた。
ライトでポップでときどきラブな話かと思いきや、とってもヘビーでズシンとくる話だと思い知らされた1話。
晶(新垣結衣)の、彼氏・京谷(田中圭)との煮え切らない関係をやめることと、パワハラ社長のいる会社との決別。
恒星(松田龍平)の、どうにもならない呉羽(菊地凛子)への想いを断ち切ることと、粉飾決済の手助けから手を引くこと。
もう、早々にケリをつける話だと思っていたら、最終話にようやくすべてにさよならするという……。
私たちは彼女たちの決別の物語に10話も振り回されていたんですね。
それで結局、このドラマ、どこがキモだったのかなと思ったら、最終回の呉羽の会見がすべてだった気がする。
セリフを抜粋すると、記者から「お子さんの予定は?」と聞かれ、病気でもう子供ができない体の呉羽はそれで吹っ切れ、
「結婚って子供をつくるためにするの?一緒にいたいから結婚したの。それ以上何かある?(世間を騒がせたことについて)いやいや、騒いでるのはあんたたちだよね?橘呉羽はカイジの妻である前に呉羽です。これからも好きに生きようと思います。カイジと一緒に」
で、晶と恒星が、この「好きに生きよう」と決めた結果が、抱えていて不快なものすべてからの決別だったのだと思う。
現実、そううまくはいかないと思うけど、ちょっとスッキリした結末だった。
しかし、よく思い直してみると、1話に出てきた呉羽がカイジとの結婚の決め手と言った鐘の音。
最終話にもその話題が出てくる。
ということは、最初からキーパーソンは呉羽とカイジだったわけで、ひょっとしてこの物語の影の主役はこの2人なのでは?
もしかしたら、この2人を主人公にした話の方が、もっとドラマのメッセージが伝わりやすかったり?
なんてちょっとだけ思ってしまった。
実物のカイジ(飯尾さん)は途中からの参戦だったけど、この2人、好きだったし、2人の物語もみてみたい。
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※本ページの情報は2020年1月時点のものです。最新の配信状況はhuluサイトにてご確認ください。